介護が必要な犬の食事の与え方
老犬介護での食事の与え方は、身体の衰えの進行によって、介助の仕方も変わってきます。
大型犬の場合は身体の大きさと体重があるので、介護中の食事タイムはわんこも飼い主さんも身体の負担にならないような楽な態勢をとりましょう。
自力で立って食べられるとき
なんとか自力で立てるうちは、できるだけ立たせて食べさせます。
食器は胸の高さくらいの台の上に置いて、楽な姿勢で与えてください。
高齢犬になると筋力も弱くなっています。前足をかがめ、頭を下げたままで食べる姿勢はキツイです。
もしも、食べる量が減ってきているとしたら、その原因がこんなところにあるかもしれませんよ。
立てないがフセができるとき
フセをした状態で、口元に水やごはんを置いてあげて自力で食べさせます。こぼしても良いように下にペットシーツを敷いておくといいです。
胸の下にクッションや枕のようなものを差し込んであげると身体を支えるのが楽なようです。
自力で食べようとしないときはスプーンなどで口元まで食べ物を運んであげます。
◎持ち手付きの介護用食器
すでに体力も落ちて疲れやすくなっている場合もありますので、グッタリしてるときは少し休ませるなど、目を離さずにそばで見守ってあげてください。
自力で身体を起こしていられない(寝たきりになった)とき
大型犬は小型犬のように抱っこもできません。飼い主さんのヒザやクッションなどに上体をもたせ掛けて頭を起こします。
身体を立たせている方が呑み込みやすく、誤飲も避けられます。
歩行器や4輪の車椅子があると、立たせた状態で食事ができるので便利だなと思います。(最近知ったので)
フードはスプーン、水や流動食はシリンジなどの器具を使用して、少しずつ少しずつ口に入れてあげます。(シリンジ:注射器の針のないような道具です)
◎シリコン製の介護用スプーン
口の中を傷つけません。柔らかいので残さずきれいにすくえます。
ヘラのようなかたちなので、ペースト状のフードを上あごに塗るときにも役立ちます。
シリンジや注入器の使い方ですが、水や流動食は一気に流し込むと気管に入ってむせるので、呑み込めているかを見ながら注意して量を加減します。
口を開けられないときは、犬歯(キバ)のすぐ奥隣りの、歯の短いまばらなところから先を差し込みます。
先端がとんがってるものは口内が傷つかないよう気を付けてください。
いつもどれくらいの量を食べられているかを観察しておくと、後々の参考になります。