飼い主の皆さんへ
大型犬も高齢期になると、食事と散歩の時以外は横になって寝そべって休んでいることが多くなります。
いつの間にか遊ぶことも後ろを付いてまわることも無くなってきます。
いつ見ても寝そべっているので触れ合うチャンスが減ってしまうと、愛犬のちょっとした変化にも気付くのが遅くなることがあるので、この点だけは気をつけないといけないですね。
老犬になって手が掛からなくなったといって放りっぱなしにすることのないよう、グルーミングやマッサージで身体を触ってあげることや歩けるうちは外に連れ出して適度な運動と他の環境に触れるなど刺激のある生活環境を作ってあげてください。
・よく触ったり顔を見て話しかけてあげる
・散歩道を時どき変えてみる
・他の犬たちと接する
・家族以外の人と接する など
人の場合と全く同じように、これらは脳にとっての適度な刺激となるので認知症の予防にもなります。
また、触ってあげたり散歩するときはよく様子を観察することで、病気の早期発見にもつながります。
犬は自分からこうして欲しいと言うことはできません。環境を整えてあげたり、老化に見合ったケアをするなど、飼い主さんの積極的な関わり次第で犬たちの体調や生活、ひょっとすると寿命まで変わってくるかもしれません。
もう歳だから仕方がないとか、ただの老化だから・・と最初からあきらめてしまうと、出来たはずの治療も間に合わなくなります。
できれば寝たきりにならずに最後まで元気な老犬生活をめざしたいですね。
大型犬の場合は歩けなくなってくる・立てなくなってくると身体の大きさ・体重がありますから、
身体を持ち上げ、動かしてあげるところからが介護の基本になってきます。
小型犬とは違って労力のかかるものになりますので、ここは飼い主として覚悟を決める必要があります。
ただし すべてを完璧にやろうとか、何でもかんでもひとりで抱え込まないようにすることも大切です。
要領がわかってくれば上手に休憩してください。あなたが倒れたら元もこもありません。
いつも愛犬はあなたを信頼して身を委ねています。
どうか愛情を持って受け止めてあげてください。
何をするにも重くて確かに大変でしたけど、
「こんなにいっぱい抱いてあげられるのも今ぐらいよね・・」なんて、そんなことを思いながらお世話をしていたことを今でもふっと思い出します。