老犬の熱中症に注意!症状と熱中症対策
犬の熱中症は死亡するケースもあって、回復しても後遺症が残ることが少なくなりません。
老犬は暑いときの体温を下げる機能が低下しているだけでなく、体力や回復する力も低下していますから、熱中症になってしまうと深刻です。
元々、犬は人よりずっと体温を下げるのが苦手な生き物です。
私たちと同じ感覚でいると、いつの間にか熱中症になり、気が付くと愛犬が倒れていたという例も少なくないのです。
熱中症の怖さを知って、あなたの愛犬は絶対に熱中症にさせないでいただきたいと思います。
犬の熱中症の症状と熱中症対策を紹介します。
犬の熱中症の症状
熱中症は命を落とすかもしれない怖い症状を引き起こします。
熱中症の初期症状
- 体温が急上昇する・・身体(脇の下や耳、お腹)を触ると熱い
- 体温を下げようとして、パディング(ハッハッハッと荒い息)や大量のヨダレが出る
- 歯茎や目が充血する(血管が膨張するため)
- 落ち着きなくなったり、どこかへいこうと引っぱる(涼しい場所を探している)
熱中症での危険な状態
- ぐったりとして反応がない
- 歯茎や舌が青紫になる (酸素が欠乏してきている)
- 吐く、下痢、血尿、下血 (内蔵の機能不全が起こる)
- ふらつきや痙攣を起こす(脳が損傷を受けている可能性)
これらは体温が高くなりすぎて、脳の司令や内臓の機能に障害がでてきている状態です。
かなり危険で命にかかわります。
犬の熱中症対策
◆室内犬
老犬も高齢になるほど身体のセンサーが鈍るのか、周りの温度に鈍感になるようです。
気温が高くなって、身体が弱ってきているのも感じないまま、じっとしていて熱中症にかかってしまう・・なんてこともあります。
湿度が高いと、気温がそれほど高くなくても熱中症になる危険性があります。
- 風通しを良くしておくこと
- エアコンをかけている時でも扇風機で空気を撹はんすると良い。
- 湿度が高いときも要注意。
エアコンで除湿モードを利用する。 - エアコンの温度は老犬の場合は25℃〜28℃までくらいで。
- 水は新鮮なものをいつも用意
お留守番のときは...
老犬はあまり冷えすぎるのも良くありません。
エアコンをかけたときも扇風機をまわしておくと、冷気が下だけに溜まらないので冷えすぎ防止になります。
風はいつも寝ているところに直接当たらないようにしましょう。
《フリーでいるとき》
《ゲージでいるとき》
◆外飼い
コンクリートやブロック塀は熱くなり冷めにくいので、近くに小屋は置かないようにします。
できれば土のあるところ木陰を選びます。
居場所にスノコなどを敷いて通気を良くするのも一つです。
- 犬小屋は直射日光の当たらない場所に置く
- よしずなどを利用して影をつくる
- 飲み水は影に複数用意する
- 地熱を下げるよう周囲にまめに水を撒く
◆散歩
- 炎天下での散歩はやめる
- 朝なら日が昇るまでの時間帯や夜の路面の冷めた頃に
- 昼間に散歩する場合は、日陰の多い道を選ぶ
路面を手で触って確かめることも必要です(肉球がやけどしないように)
夕方の散歩中に熱中症になって、病院に運ばれるケースが多いそうです。
日が落ちていても、アスファルトやコンクリートはいつまでも熱をもっています。
路面近くや塀に沿って歩く犬たちにとっては、それらの熱気(輻射熱)や湿気でダメージを受けやすいんですね。
長い立ち話もやめましょう。
熱中症を発症するのは、日中の気温が高い真夏だけではありません。
曇りの日や梅雨の湿度の高い時期にも起こりますから、油断のないようにしましょう。
そして、絶対にやってはいけないのは犬だけを車内で待たせることです。
以前、
テレビで人気の大型犬が車内で熱中症になり、亡くなった事がありました。
車内の放置はたとえ数分でも命取りになる行為です。
絶対にやめてくださいね。