老犬が吠える理由
視力が落ちて耳も聞こえにくく、身体が思うように動かなくなってくる頃に多いようです。
吠えるようになる理由には、飼っている環境や体調などもあるかもしれません。一つの理由で片付けられない、いろんな要素がからみあっている可能性もあります。
また、犬にも高齢になるほど幼児返りが見られるケースもあります。感情や欲求を素直に・・というか、そのまま訴え続けることがあります。
飼い主さんが苛立って、これらを叱ったり注意して効果のあるものではありません。
「そういうものなんだ」と意識を切り替えて、改善の方法を探るのが良いと思います。
一歩犬の気持ちに歩み寄ってみると、目も見えにくく歩くのもおぼつかなってきて、思うどおりに身体が動かせないもどかしさや不安な気持ち。分かるような気がしませんか?
老犬が吠える理由として考えられるのは
- 生理的要求
- 不安・さみしい
- 認知症
- 体調不良・病気
生理的要求
お腹が空いた、水が飲みたい、トイレがしたい、少し動きたい、身体のどこかが痛い、寝返りをうちたい、など、素直にしたいことを訴えている要求です。
不安・さみしい
目が見えにくい、耳が遠く音が聞こえないなどの不安があるようです。
意外に多いのが、ただ「寂しいだけ」で吠えている場合も有るので、夜はそばでいっしょに寝るとか、外飼いの子は家に入れてやるだけで吠えなくなる子もいます。
認知症
上記2つのケースの根底には、もしかすると認知症の影響があるかもしれません。
認知症が原因で夜鳴きや吠え続けることは珍しくありません。
認知症になると、これまでのような意思の疎通や反応がなくなるので、どうしたものか苦慮するところです。
医師に診てもらってアドバイスをもらったり、犬の認知症に応じた対応をしてあげる必要があります。
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体調不良・病気
外から見ても分からなくて元気そうでも、どこかに病気があって痛みを感じ、訴えているのかもしれません。
検査を受けてみると分かるもしれません。
まとめ
犬は人の5倍や7倍のスピードで生きています。ほんの1週間でも犬にすれば1ヶ月や2ヶ月になるので、老化や認知症の進行も驚くほど速いです。
これまで出来ていたことができなくなるもどかしさや寂しさは、人でも犬でも辛いと思います。(認知症が進むとそれも無いのかもしれませんが)
トイレの失敗なども、歩けなくなることと同じように身体の機能低下から起こるもので、しつけの範囲ではなくなっています。叱ったり、注意しても解決しないことなので、飼い主さんの意識も「介護する」対応に切り替えてください。
その時その時の吠える理由があると思います。
鳴く時間やようすを観察すると、何がして欲しいのか分かってくるかもしれません。
飼い主さんの着ていた服を寝床に入れてあげるのも安心するようですよ。
DHAのサプリメントもおすすめです。精神的に落ち着き、認知症にも効果が認められています。
以前、わが家いた柴系MIXも、よく吠えていたのを思い出します。声をかけて撫でてあげると、その間は鳴き止んでいました。周りが見えなかったり聞こえなかったりでもやはり不安や寂しさはあるんだと思います。
ご近所にも気遣いがありますね。
介護中の老犬がいること。認知症になり鳴いてしまうなどの事情を伝え、理解をお願いしておくと少しは気が楽です。
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