老犬の冬の寒さ対策
犬も高齢になると、体温調節がうまくできなくなってきますので、冬は寒さ対策が必要になります。寒いままでは体温低下は免疫力の低下をまねき、体調を崩す原因になります。
犬は寒さに強そうな印象がありますが、犬種や年齡によって違いがあって一概にそうとは言えません。
若い頃と違って、老犬になると寒さへの耐応力も落ちてきますから、生活スペースの保温は必要になります。
室内の保温と寝床
わが家ではゴルくんは室内フリーなので、冬の寒い時期はホットカーペットの上で寝そべっていたかと思うと、玄関などの寒い場所で寝ていたり、ソファーで丸くなっていたり、自由に居場所を自分で変えています。
自分で動ける子は別として、冬にゲージの中でお留守番をするような場合には、保温性のあるベッドやマットを用意したうえで、暑くなったら退避できる場所も確保してあげるようにしてください。
(床全面を電気のプレートやカーペットで温めない)
寝床にはわんこ自身の体温で暖かくなるマットや湯たんぽが、あまり暑くなりすぎなくて良いですね。
寝ているときもあまり姿勢を変えない老犬には、湯たんぽの低温やけどに気をつけるようにしてください。湯たんぽはタオルや新聞紙でくるんだ上にカバーに入れるようにします。
エアコンだけの暖房のときは、新鮮な水と、乾燥しすぎないよう加湿も忘れないようにしてください。
外飼い犬の寒さ対策
外飼いの犬の寿命が室内飼いの子より短くなるのは、直に過酷な環境の影響を受けているのが原因と言っても過言ではないでしょう。
外飼いの子も、若い頃からずっとこうだったから・・ではなく、高齢になったら居場所や寝床の保温に手を加えてください。
例えば、
- 床下に断熱性のある素材を敷く
- 毛布や湯たんぽを足してあげる
- 風が吹き付けない場所に移動する
- 外をダンボールなどで囲う
などして暖かくしてあげてください。
夜だけでも玄関などの屋内に入れてあげると、風を防げるので外の寒さとはずいぶん違ってきます。
体力が落ちているようなら、昼間も屋内で過ごせるような工夫も考えてみてください。
フードは少し多めでも大丈夫
獣医さんから教えてもらったことですが、老犬になると、冬は少し多めにフードをあげると良いそうです。
寒い時期は体温を保つために熱量が必要になり消費されるので、老犬は食べる量を増やして痩せないように(筋肉を落とさないように)したほうが良いということです。
寒い日の外出には洋服を
寒風の吹く日の散歩には、体温を逃さないために服を着せてあげるのもいいですね。薄手のTシャツを着るだけでも、被毛に含んだ空気が動かないのでかなり違うはずです。
私自身、昔は「犬に洋服を着せるなんて・・・。」と思っていた方ですが、犬だって寒い日はやっぱり寒いんですよね。
老犬は体温調節ができにくいと分かってからは、気温がマイナス近くになるような日の散歩には服を着せるようになりました。
特にシングルコートのわんこは、寒さに弱いのでおすすめです。
散歩の前の3分間マッサージ
難しい方法は別にして、寒い季節は急に外に飛び出すより、3分だけでもいいので散歩前のマッサージはおすすめです。手で触るだけでも筋肉は温まります。
- 頭〜背中(両手で背骨の両側を)〜尻尾まで。尻尾の付け根を軽くモミモミ。
- アゴ下〜胸〜前足の付け根〜足首・足先までと、脇〜足首・足先までをなでる。
- 太ももの前を手で挟むようにして〜膝〜足首・足先。
同じように太ももの後ろ〜膝の後ろをとおって足首・足先。
揉む必要はありません。逆に良くないです。
ゆっくりゆっくり2・3回なでる(さする)だけで血流は良くなって温まります。自分の足や腕で試すと分かりますよ。