老犬のトイレの介助
後脚の筋力が弱ってくると、トイレのしゃがむ格好が老犬にはとてもつらいようです。
ウンチやおシッコのあとそのままペタンと座ってしまうことがあります。
ふらつきだした初めのころ、こんなことにも気が付かなくて何度かウンチの上に尻もち・・・がありました。慌てました。
ウンチのとき
後ろ足用の介護用ハーネス(ベルト)やバスタオルで吊り下げて、少し歩いたところでウンチをしていました。
歩いていてしゃがみだしたら、後ろから両手で人間でいうお尻の坐骨にあたるところを支えてあげ ゆっくりと腰の位置を下げて中腰の格好を保つようにします。 (支えている人がバランスをくずさないように注意!)
ウンチの時は後脚用のハーネスなどで吊り下げたままより、両手で支えてあげるほうが安定して犬も気張りやすそうに思います。私はほとんどそうしていました。まるで小さい子供といっしょやわ・・・と、いつも思っていました。
この頃はまだ 帰りの玄関へ上がる階段もお尻を後ろから手で持ち上げてやると前足でがんばって上がれていました。
だんだん筋力が落ち、立たせてあげると少し立っていられるけれど、自力ではもうほとんど歩けなくなったころ。
ふたりでろっくを抱えて外に行きました。胴体は父さん、お尻は母さん担当です。
バスタオルや介護用ハーネスで持ち上げて地面に足が着くらいにして少しずつ前に進むと、ろっくは自分でも足を動かして歩く格好をしていました。
何メートルかそうして歩きながら 母さんは後ろから「うんち、うんち」って声をかけてあげるのが習慣になっていました。
散歩で少し歩いてからおしっこやウンチをする、というのがずっとそれまでの習慣でしたので、格好だけでも歩いたほうがウンチもしやすかったんだと思います。お別れになる数日前までウンチは外でしていました
ウンチが出にくいときは、ティッシュなどで肛門をこちょこちょっと刺激してあげると出やすかったです。
おシッコのとき
ろっくはオス犬でしたが、おシッコは足を上げないでする子で、元気なころから四つん這いの状態でちょっと腰を落とすような格好でやっていました。
(なので5歳でウチに来たときたときはてっきりメス犬だと思い込んでいたのでした)
後ろ足に不安が出てきた頃になると、腰をかがめるのが辛くなってきていたのか、おシッコをするときでもツンと立ちのまんま。
高いところからそのまま放水するのでバチャバチャ飛び散り、靴やズボンのすそをよく濡らされました(笑)
メスを飼われている方もそうでしょうか? ま、これも仕方ありませんね。
このときに買った後ろ足用のハーネスが大失敗でした。
腹のあて布部分が広く、メス犬には大丈夫そうですが、オスには不向きでした。 もちろんオス・メスどちらにも使用できるはずの商品ですが、使ってみて初めて気づきました。
試着もできないし、商品を選ぶときにそのあたりもよく吟味する必要がありますね。
オスの場合は面で下腹を覆うものより骨盤だけしっかり支えられる仕組みのものが良いと思います。うちでは結局買ったものをおしっこが出やすくて、濡れないように手を加え細工をして使いました。
玄関を出ると階段を下り、トイレをさせて また階段を上がる。この作業は毎日朝夕の2回、2か月くらい続きました。
父さんは今でも この時毎日さわっていたろっくの胸の毛のとてもやわらかかったことを話します。
体力が序々に落ちていき、外に連れて出たものの いつもと違って全身の力が無くぐったりとしてほんとうにしんどそうな日がありました。
すぐ連れて帰り寝かせましたが、もうこれは無理だな・・・と分かりました。
それ以来、外に連れて出るのはやめました。
ずっと寝床で過ごすようになってからは、ウンチのタイミングがつかめず、寝返りをうたせるときにウンチをしているのに気が付くということが何度かありました。
この頃ろっくは熱を出していて病院にも行っています。
食べてくれる量もどんどん減って、ほとんど水のようなものしか受け付けなくなっていたので、ウンチの回数はずいぶん減っていたと思います。
熱の原因は分からなったのですが、どこかに炎症が起きていたのでしょう。
熱のせいで、水をあげるとよく飲みました。
外でオシッコが出来なくなってからオムツを1度させましたが、おむつをすると返ってお腹の毛がたくさん濡れて蒸れるのでやめました。
おしっこマットを敷いて頻繁に見てあげることにしました。
(ろっくの介護は7月8月の暑いときです)
肛門の周りの毛と肛門に付きそうなシッポの内側の毛はバリカンで短く刈ったりしていました。お尻を拭いたり後始末がしやすいです。
くっつく包帯でシッポの根元を巻いておくやり方もどこかで読みました。いい方法だと思います。