愛護団体から成犬を飼うという選択
犬を飼いたいと思ったときに、躊躇する理由の中に「自分の年齡では最期まで世話をすることが出来ないのではないか」という不安を挙げる人が結構います。
最近の犬の寿命もずいぶん延びて、15歳は楽に超えるほどです。
当然、老犬になったときの介護が頭に浮かびます。
自分の人生と重ね合わせてみたとき、はたしてちゃんと犬のお世話(介護)ができるだろうか?と不安になるのも無理はありません。
現在、犬の飼い主さんは50才代〜70才代の中高年が、全体のほぼ45%を占めています。犬も飼い主も年寄りという、老老介護の問題が急激に増えています。
自分の健康問題などの理由から続けて飼えなくなって、老犬ホームに預けたり、愛護団体に引き取ってもらうといったケースも増えているようです。
どちらも共倒れにならないような方法はないのでしょうか?
犬と自分自身のライフシュミレーション
これから犬を飼うときは、犬と自分自身のライフシュミレーションが必要です。
平成27年での犬全体の平均寿命は14.85歳です。フードや医療もますます良くなるでしょうし、まだまだ長生きできる予想ができます。
20才くらいまで考える必要があるんじゃないかと個人的には思います。
(だって10年前の犬の寿命は10才くらいでしたよ。)
犬を飼う今の自分の年齢にプラス20年で、自分が健康面も含めてしっかりとした生活ができている年齡か?
また、もしものときに、犬を引き取ってくれる人を作っておく必要もあると思います。
準備周到すぎるかもしれませんが、可愛いわんこのことを思って、ベストの飼い方をしてあげたいものです。
もしも、どう考えても自分の年齡から犬を飼い始めると、両方の老後に問題が起こる可能性があると思われるときは・・・
愛護団体から、里親制度を利用した成犬を譲り受ける方法もあります。
すでに犬を飼っている人たちを対象にしたアンケートで、愛護団体の存在や「犬や猫を譲り受けられることを知らなかった」という人が、半数近くいるという結果を見て驚きました。
日本はまだまだ遅れていますね。
日本では子犬から飼うことにこだわり、ペットショップで買う。ということを普通に思っている人が多いのです。海外では愛護団体から、パートナー(犬)を探すのは珍しくありません。
成犬には成犬の良さ
愛護団体には幼犬もたまにいますが、ほとんどは成犬です。
5歳以上が多く、10歳を超えている子もいます。
わが家も先代のゴールデンレトリバー(5才)を引き取った経験がありますが、成犬には成犬の良さもあるんですよ。
- 成犬はすでに性格もはっきりしている。(見える)
- ちゃんとしつけの出来ている子もいる。
- 愛情を受けて育った子は慣れやすい。(最初は慣れるまでの時間は必要)
- 子犬のときの大変さがない。(破壊行動や糞食など)
以前の飼い主の影響によっては、人間不信に陥っている子もいます。
わが家に来たゴールデンRもそうでした。
そうそうすぐに慣れることは難しいかもしれません。
アイコンタクト(犬と目と目を見つめ合える)を取れることが信頼の目安になりますが、わが家のゴールデンが、私の目をしっかり見てくれるようになったのは1年ほど経った頃です。
この頃にはすっかり慣れて、とても優しいいい子で従順な性格だと分かりました。
人でも同じだと思います。ましてや喋ることもできない相手ですから、焦らず愛情を注いでいれば、きっと心から分かってくれることに間違いありません。
打ち解けると、また違う一面も見せてくれるようになります。
犬を新たに飼おうとするとき、
「愛護団体からパートナーを見つける」というのも選択肢に入れてみてはどうでしょう?
それで、しあわせなわんこが一匹増えることになります。