介助して歩く−大型犬の介護/介護経験から

介助して歩く−大型犬の介護/介護経験から

老犬を介助して歩く

介助して歩く

 

大型犬を介助しながら歩かせるのは、一人ではちょっと大変です。ご家族皆さんで協力して可能な限り外に連れ出して歩かせてあげてほしいと思います。

 

少しでも歩けるなら歩かせてあげる、立つことができるなら立たせてあげることが大切です。足腰を弱らせないためにも、また、立ったり歩いたりが脳への刺激にもなるようです。

 

当時、私たちに 老犬介護の知識はなかったのですが、自力で歩けなくなってからも毎日朝夕はおしっことウンチをさせるために介助しながら歩かせていました。
足に体重がかからないように地面に着くか着かないかで動いていくと、本人(犬)も歩いているつもりで足を動かしていました。

 

オムツをつけたままずっと寝たきりで放っておかれるよりは、きっと楽しかったんじゃないかなと思っています。(自己満足かも知れませんが)

 

 

後ろ足の介助と注意すること

犬の場合、足の老化現象は先に後ろ足に表れます。前足はしっかりしていても後ろ足がふらついたり、ナックリングを起こすようになります。

 

愛犬のろっくの後ろ足がふらつきだした最初の頃は、私ひとりで30kgくらいあった身体を抱きかかえて外へ行き、バスタオルとか後ろ足用の介護用ハーネスを使って歩かせていました。

 

初めは身体を持ちあげないでできるだけ自分の力で歩かせてみて、ふらついたら持ち上げて支える。といったやり方です。

 

もっと後ろ足の力が無くなり、立たせてもへたりこんでしまうようになった時期も、後ろ足用のハーネス(ベルト)やバスタオルで吊り下げるようにしてあげると、ゆっくりとなら後ろ足を動かして歩こうとしていました。この頃でも前足はまだ割と歩けていました。

 

大型犬は前足の方がかなり力がありますので、腰を支えてあげると前足だけでも歩こうとします。

 

 

その後、自力で立っていることもおぼつかない状態になった頃からは、父さんとふたりがかりでした。介護用のベスト(ハーネス)で父さんが前身を、わたしは後ろ足を吊り下げて歩かせてました。

 

そんなときでも、ろっくは足が地面に着く程度まで降ろしてあげると、本能なのか自分で歩く動作をします。
格好だけでもいいので、できるだけ歩かせるようにしていました。

 

階段の上にある玄関まで、ふたりでろっくの身体の前と後ろを抱えて上がっていると、ろっくはその時も空中で足を犬かきのように動かしていました。
自分では階段を上がっているつもりだったんでしょうね。
今でも、懐かしく想い出します。

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後ろ足に力が入らなくなると起こるナックリング

後ろ足の筋力が衰弱してくると、歩かせても足の裏(肉球)がしっかり地面に着かなくなります。足先まで力が入っていないのが分かります。

 

つま先を擦りながら歩いたり、足の甲で地面に着く歩き方になります。これを「ナックリング」と言います。

 

ナックリングをおこして歩くと、当然、足の甲や足先をケガします。
散歩から帰って犬の足先から出血しているのを見ても、ナックリングが原因だと気付かない飼い主さんもいます。

 

散歩に行ったあと、後ろ足のつま先や足の甲から出血している・・・なんてこと、ありませんか?
愛犬の後ろ足がどんな状態で地面を蹴っているか、たまには見てあげてくださいね。

 

 

人間でも高齢になると、歩いていてもつま先が上がっていなくて躓いて転ぶといいます。
犬も一緒で、足先を持ち上げる筋肉というのは一番先に弱ってくるものなのかも知れません。

 

 

▼ 説明が難しいので、ウチのゴルの足でやってみた画像です。こんな形になります。
老犬介護-後脚・通常の足の着き方 老犬介護-後脚・力が入らないので足の甲が地面につく
普通の状態              ナックリング(足の甲が地面に着く)

 

上の右図のようにナックリングの状態のまま足の甲で歩かせると擦れてケガをしてしまいますので、何らかの対策が必要です。
今では ナックリング防止用のサポーターもありますので利用すると便利です。

ナックリング防止 補助サポーターへ


 

私たちが介護をしていたころは、気の利いた用具などありませんでしたから、そんなときは後ろ足を手で持って歩かせてあげていました。
ぷらんと足を振り出しては足裏を地面に着けるのを交互に繰り返してあげる方法です。

イッチニ、イッチニ、って声をかけていると、ろっくにも分かっているようでした。

 

ケガ予防には赤ちゃん用のくつ下を履かせてくっつく包帯で留めておくこともやっていました。

 

▼ くっつく包帯

これは当時使っていたもので、ニチバンの「つきつきホータイ」という商品ですが 同様のものは簡単に手に入ると思います。
包帯の巻いた最後をテープなどで留めなくても包帯同士でくっついてくれます。
他にも用途がありますので用意しておくと便利です。

 


 このような状態のときは 無理をしないで休ませてあげてください。

 

   ★気をつける状態 (愛犬を長年見ていると分かると思いますが)
      息が荒く舌をだらりと出しているとき
      舌が紫色になっているとき
      首をあげないで、ダラリともたれかかってくるとき

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