老犬が「ご飯を食べない」理由は、好き嫌いだけじゃない
ご飯を食べなくなった。食べる量が減った。と悩む老犬の飼い主さんは多いですね。
私も、先代のゴルくんが14才を越えた頃から、フード食べてくれないことがよくありました。フードだけにこだわらず、とりあえず食べてくれそうな物を探して、毎日あれこれ試しては悩んでいたことを思い出します。
確かに、老犬になると基礎代謝(何もしなくても必要な熱量)は減ってきます。
内蔵の機能も低下してくるので、自然に食事の量も減るのも分からないでもありません。
けれど、老犬の食べない原因を調べてみると、好き嫌いや年を取って食欲がなくなったせいだとばかり言えないようです。
老犬のご飯を食べない理由は?
- 病気の場合。
- 病気でない場合。 と、分けて考えます。
病気の場合
病気では?と思うときは、一度病院の診察を受けて下さい。
血液検査やレントゲンで機能低下や炎症などが発見されることもあります。
何もなければ安心ですし、今後の比較するデータとして役立ちます。
病気でない場合
◆食欲が落ちている・・・匂いを立たせて食欲を誘ってみる
- フードをふやかす
- レトルトや半生のフード
- フード変をえる(食いつきが良いフード:K9ナチュラルなど)
- 好きなトッピングを加える など
全く何も食べていない時は、ドッグフードにこだわらなくても良いと思います。
体力維持のためには、人の食べ物でも食べるものを与えます。(犬の食べてはいけない食品以外)
先代のゴルくんが寝たきりで食べなくなってきたとき、食べてくれる和菓子やアンパンなどもあげていました。(栄養とかいう以前に糖分は早くカロリーになるので)
◆足腰の筋力が落ちている・・・立ったままの姿勢での食事が辛いのでは?
フードの食器を台の上に置く
おすわり・フセで食べる
同時に、食事以外のときでも首や足腰に痛みがないか?注意します。
◆歯や歯茎にトラブルがないか?
歯肉炎や歯槽膿漏があって歯がぐらつく、痛みがあるなどの原因も考えられます。
◆口を開け閉めする筋肉がこわばっている
顔の筋力も落ち、こわばって口が開きにくいこともあります。
食べる前に口角をイーッと引っ張る、口を開け閉めする筋肉をやさしくマッサージしてあげます。
くちを開く筋肉は、アゴ下にある「顎二腹筋」、口を閉じたり噛むためには頬の「咬筋」とこめかみに有る「側頭筋」が働いています。
噛めないときは、固形ではなくペースト状のフードや流動食で与えてみます。
お水も飲んでいないようなら、シリンジ(針の付いていない注射器)などで、与えます。
【注】
「咀嚼筋炎」をおこしていることもあります。
- 口が開きにくくなる・こわばる。
- 触ると痛がる。
- ご飯が飲み込めない。
ご飯を食べない理由が、食べたくても食べられない状態になっていては可哀想です。
足腰はだんだん弱くなっていくので、食事時も足腰の負担を考えた楽な姿勢をとらせてあげたいですね。
まずは、食器を台に置くなど、食べる姿勢から確認してみましょう。